今年3月、ドイツでの3週間1人旅で見た8つのオペラについて、前回ご報告しました。今回は、2都市3つのホールで聴いた、3つのオーケストラ・コンサートについて書きます。
フランクフルト放送交響楽団
まず、3月19日フランクフルト放送交響楽団のマーラーの交響曲第9番。チケット完売かと思ったのですが、2日間公演があったせいか、2か月前でも2階2列目を予約できました。
本拠地のホールの名前がアルテ・オーパー(「古い歌劇場」)であるのは、1880年に建てられた由緒あるオペラ劇場の面影を残しているから。第2次世界大戦中、空襲で破壊されましたが、古い建物の外部のみを復元し、オペラではなくコンサートホールに。大ホールは2500人収容だそうで、大きい! ステージも広い!
指揮のアラン・アルティノグリュは2021年からこのオケの首席指揮者。曲に圧倒されて、音がクリアだったことしか覚えていません。終了後、拍手が始まるまでの時間が、とてもとても長かった。定期会員が多いのでしょうか。意外とステージが近く感じられてホッとしました。
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| フランクフルトのアルテ・オーパー外観と客席 |
スイス・ロマンド管弦楽団
3月24日にはハンブルクのエルプフィルハーモニーで、スイス・ロマンド管弦楽団の公演を聴きました。エルベ川沿い(かつての港湾地域)のこの新名所を、前日、聖ミカエル教会の鐘楼から眺めていました。19世紀末に建てられた古い倉庫の上に新しいホールやホテルが建設され、ユニークな形をしています。ヴィンヤード型で、2100席。
音楽監督ジョナサン・ノットの指揮で、前半にドビュッシーの《オーケストラのための映像》、後半にブラームスのピアノ協奏曲第2番という、一風変わったプログラム構成。ソリストはジョージア出身のカティア・ブニアティシヴィリで、あの大変な曲をバリバリ弾いていました。
アンコールでソロを2曲披露した後、チェロのトップをコン・マス席に引っ張ってきて、フォーレの《夢の後に》を共演。大サービスでした。
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| ハンブルクのエルプフィルハーモニー外観と最上階からのステージ |
ハンブルク交響楽団
3月26日にはハンブルク交響楽団のコンサート。本拠地のライスハレは、1908年完成の趣がある建物ですが、収容2000人以上。こちらはシューボックス型。
パヴェウ・カプワの指揮で、ロシアの作曲家グバイドゥーリナの作品で始まり、マルタ・アルゲリッチのソロでプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番、そしてショスタコーヴィチの交響曲第6番というラインナップ[注1]。日本人客もチラホラ(他の2つのホールのロビーが広すぎて、目に入らなかっただけかもしれませんが)。
アルゲリッチは、ピアノまでの足取りはかなりゆっくりでしたが、プロコフィエフのソロは圧巻! アンコールはスカルラッティで、観客も大喜びでした。
エルプフィルハーモニーよりもライスハレの音が好き!というコメントを聞いたことがありましたが、そもそもホールの雰囲気が正反対。それが、響き(の印象)に影響しているのではないかと感じました。
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| ハンブルクのライスハレ外観と、そこに掲示されていた公演ポスター |
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| ライスハレの客席と、観客の拍手に答えるアルゲリッチ |
おまけ
おもしろいと思ったのは、このハンブルク交響楽団のコンサート前日に送られてきたリマインド・メールの注意書き。「コンサート中の動画撮影および写真撮影は固く禁じられています」という注意は当然ですが、その後に「スマートフォンなどの機器は、最後の拍手の際にのみ使用可能です」と書いてあったのです。
他のコンサートやオペラでは、このようなアナウンスや注意書きはありませんでした。しかし、オペラでもカーテンコールの際に写真撮影をしている人があちこちに見られましたので、少なくとも禁止されてはいないようです。
日本ではまだコンサートに限られるようですが、オペラ公演のカーテンコールも(ストロボ無しに限って)撮影が許されたなら、鑑賞の記念になるのになあと思いました。
- Photo of Gustav Mahler by Moritz Nähr, 1907.





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